前のページの「Sのプログラミング」では、何ができるのかというアピールをしていますが、ここからは初歩からの説明をしていきます。なお、各種ファイルのダウンロードは先頭のページにまとめることにします。

 

S言語はWindowsの世界のためのプログラミング言語であり、ALANはそのためのツールです。なぜそう言うのかというと、これまでの言語やツールはWindowsには不向きだからです。Windowsでは、クリック・ドラッグで動かすのです。

 

コンピュータの歴史を考えると、バッチ処理・トーク処理・ライブ処理と進んできています。バッチ処理というのは、大学などに大型計算機が一台設置されていたころの話です。紙の束を入れるとしばらくしてから紙の束が出てきます。バッチというのパン焼きなどの用語だそうです。

やがて、対話型端末というものが登場します。初期のころはディスプレイではなく紙に出力するテレタイプでした。昔はテレビも高価だったので、みんなで街頭テレビを見ていたのです。日本でも最初のパソコンというPC8001はテレビに接続しました。

ともかくも、対話ということなので挨拶から始めます。だから、hello, worldなのです。これがトーク処理の時代です。

 

そして、ウィンドウシステムが普及します。いろいろなものがありましたが結果的にWindowsが主流になったのは現実的だったからです。その結果、これまでの対話型端末に存在していたコマンドラインというような入出力ツールが消えてしまいました。

だから、プログラムを作るときには、ウィンドウにアクションのできる何かを貼り付ける必要があります。ここでは、オブジェクトに魂を入れたものをオートマトンと呼んでいます。 Automaton = Object + Spirit というわけです。そういうわけで、動かないオブジェクトに魂を注入して応答できるようにするという意味で、S言語と言っています。

 

このあと、具体的なプログラム例を説明していきます。まあ、結局はhello, worldの続きですので、たいして実用性はないと思いますが、プログラミングの技術としては、こちらの方が重要だとも言えます。ということで、あちらもこちらもぼちぼちやっていきます。